「その作業、GASで自動にできるよ」と言われても、GASが何なのかわからなければ、始めようがありません。
この記事では、GASとは何か、何ができて、お金はかかるのか、気をつけることは何か、を順番に紹介します。むずかしい言葉はできるだけ使いません。
GASとは:Googleのサービスに付いている「自動化の仕組み」
GAS(ガス)は、Google Apps Script(グーグル アップス スクリプト)の略です。Googleスプレッドシート、Gmail、Googleカレンダー、Googleフォームなど、Googleのサービスを決まった手順で自動で動かすための仕組みです。
たとえば、ふだん手でやっている「表を見る → 数字をまとめる → メールを書いて送る」という流れを、手順書のように書いておくと、GASがその通りに動いてくれます。この「手順書」にあたるのが、コード(プログラム)です。
特別なソフトを入れる必要はありません。スプレッドシートの「拡張機能」→「Apps Script」から、すぐに使い始められます。
何ができる? 身近な例
共通しているのは、「毎回同じ手順でくり返している作業」だということです。手順が決まっている作業ほど、GASに向いています。
わたしがGASを始めたきっかけ
わたしの職場では、ふだんの仕事にMicrosoft Officeではなく、Googleのサービスを使っています。表はスプレッドシート、予定はGoogleカレンダー、連絡はGoogleチャット。だから、Googleのサービスをまとめて動かせるGASは、とても相性がよかったのです。
最初に作ったのは、スプレッドシートで作ったシフト表を、Googleカレンダーに自動で入れるツールです。シフト表とカレンダーに同じ予定を二度書く手間がなくなり、「自分で作ったものが、毎日の仕事を少し楽にしてくれる」という実感が、今につながっています。
お金はかかる?
Googleアカウントがあれば、無料で使えます。個人のGoogleアカウントでも、会社のGoogleアカウント(Google Workspace)でも使えます。
ただし、会社のアカウントでは、管理者の設定でGASが使えなかったり、外部へのメール送信が止められていたりすることがあります。使う前に、社内のルールを確かめておくと安心です。
どこで動く?
GASは、自分のパソコンではなく、Googleのコンピューターの上で動きます。そのため、「毎朝8時ごろ」のように時間を決めておけば、自分のパソコンの電源が切れていても、休みの日でも、決まった時間に動いてくれます。
この「決まった時間に動かす設定」を、トリガーと呼びます。「ある出来事(時間になった、フォームに回答が来た など)をきっかけに動かす」という意味です。
できないこと・気をつけること
無料で便利なぶん、いくつか決まりがあります。
- 1回に動ける時間は6分まで:何万行もの大きな表を一度に処理すると、途中で止まることがあります。
- 1日に送れるメールの数に上限がある:個人のGoogleアカウントでは、1日に送れる宛先の数がおよそ100件までです(会社のアカウントでは多くなります)。毎朝1通のお知らせなら、まったく問題ありません。
- 最初の1回は「承認」が必要:GASが自分のスプレッドシートやGmailを使ってよいか、確認の画面が出ます。自分で作ったコードなら許可して大丈夫ですが、中身のわからないコードは許可しないようにしましょう。
- 作った人のアカウントで動く:自動で動く設定は、設定した人のアカウントで動きます。異動や退職のときは、引き継ぎが必要です。
上限の数字は変わることがあります。くわしくは、Googleの公式ページ「Apps Script の割り当て」で確かめてください。
コードが書けなくても大丈夫な理由
GASのコードは、JavaScript(ジャバスクリプト)というプログラミングの言葉で書きます。「それなら自分には無理だ」と思うかもしれませんが、今はChatGPTやGeminiなどのAIが、コードを書いてくれます。
自分がやることは、「何を、いつ、どうしたいか」を決めて、AIにきちんと伝えることです。ここがあいまいだと、AIは想像で埋めてしまい、思い通りに動かないコードができあがります。
たのみかたナビは、この「AIへの伝え方」を、選ぶだけで作れるサービスです。やりたい業務を選んでいくと、AIが迷わない指示文ができあがります。
はじめの一歩
まずは、毎日くり返している作業をひとつ思い浮かべてみてください。「毎朝の集計」「届いたメールの確認」「予定の書き写し」など、手順が決まっているものが最初の題材にぴったりです。
具体的な進め方は、次の記事で紹介しています。